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モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる子育て」(本のまとめ)

5分でわかる本のまとめ
今日は「あきえ」さん著
モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる子育て」
です。

Amazon創業者のジェフ・ベゾス、将棋の藤井聡太さんなど、数多くの著名人が受けてきたと言われるモンテッソーリ教育とはどんなものなのか、そしてその方法を紹介します。

モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる子育て」

この本が役に立つ人

  • 0歳〜6歳の子育てをする人
  • 子供が言うことを聞かずに悩んでいる人
  • 家庭でモンテッソーリ教育を実践してみたい人

モンテッソーリ教育がなぜ良いのか?

Ⅰ.モンテッソーリ教育とは?

モンテッソーリ教育とは、今から約110年前にイタリアの女性医師マリア・モンテッソーリが作った教育法です。

モンテッソーリ教育は、天才を育てるとか、子供の知能を伸ばすための教育法ではありません。

子供の発達の原理から、「子供を尊重して信じる」ことを基盤とした教育法のことです。

Ⅱ.モンテッソーリ教育が良い理由

  • 主体的な子供に育つ
  • 親も人間として成長できる

子供の発達段階に合わせて、子供に「できた!」を体験させるモンテッソーリ教育は、子供の自己有用感自己肯定感を育てるので、主体的な子供に育ちます。

そしてモンテッソーリ教育は基本的に見守りの教育方針です。
子供が間違ったことをしていた時、自分で間違えに気づいて直せるか、口出しをせずに忍耐する力が親に必要となります。
そして子供を1人の人間として尊重する接し方は、次第にパートナーや仕事の人間関係にも良い影響を与えてくれます。
子供と一緒に、自分自身も成長できます。

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モンテッソーリ教育を取り入れるやり方

モンテッソーリ教育は今すぐ家庭で始めることができます。

Ⅰ.モンテッソーリ教育実践のステップ

  • ステップ1 :環境を整える
  • ステップ2 :子供を観察する
  • ステップ3:大人がやってみせる
  • ステップ4:見守る

ステップ1 :環境を整える
子供が活動を思うようにできる環境を整えましょう。
日常生活で言えば、家の中は大人が生活しやすいように設計されています。
トイレ、手を洗う、お風呂に入る、おもちゃを出す、片付ける、ハサミを使う…などなど
さまざまな日常生活を観察して、環境のせいで子供がうまくできないことがあれば、改善してあげましょう。
例えば、手を洗うときに届かないので、台を用意してあげる。などです。

遊びの活動で言えば、子供がティッシュを何枚も出していたら、やめさせるのではなく思う存分できる環境を整えてあげてください。
ティッシュの代わりに、何枚も繋ぎ合わせた布を用意する。などです。

環境を整えることで、子供の「自分でできる」が自然と育ちます。

ステップ2:子供を観察する
子供は今何が楽しいのか何ができないのかをよく観察してみましょう。
それがわかったら、サポートできることはないか?を考えて、ステップ1 の環境を整えるをやってあげましょう。

ステップ3:大人がやってみせる
大人が先に、子供にお手本を見せてあげましょう。
0〜6歳の子供に見せる時は、いつもより7〜8倍遅いスピードでゆっくりとやってみせてください。
普段の大人のスピードは早すぎて、子供が理解できないことがあります。

もう一つ注意点は、声と動きを分けてください。
お手本を見せながら説明することは多くの方がやっていると思いますが、小さい子供には理解できない場合があります。
最初に説明して、無言で動きを見せる。
というやり方でやってみてください。

ステップ4:見守る
これがなかなか至難の業なのです。
日常生活でも遊びでも、子供が失敗しそうになったとき、手出し口出しをしてはいけません。
大人の忍耐力でぐっと堪えましょう。
失敗も見守ることが、子供が自分でできるようになる手助けになります。

もちろん、事故になりそうな時や怪我をしそうな非常事態の時は、すぐに助けてあげてください!

Ⅱ.手出し口出しをしない

改めて、モンテッソーリ教育のだいじなこと。
子供がやっていることになるべく手出しや口出しをしないようにしましょう。
これが1番難しいですよね。
子供が自立するためには、
①失敗する→②自分で間違いに気づく→③自分で間違いを訂正する→④成功する
このトライアンドエラーの繰り返しが子供の成長なのです。
大人も、同じだと思います。
①で失敗する前に手を出してしまったり
②で自分で間違いに気づく前に、間違いを指摘してしまったり
③で親が先回りして直してあげてしまったり

つい、やりがちではないでしょうか?
見守らなきゃいけないとわかっていても、つい手出し口出ししてしまいますよね。

そこで一つ、ルールを決めてください。

手出し口出しをしそうになったら、3秒待つ

3秒だけ、手出し口出しをせずに、見守ってみてください。
これでグッと堪えられる確率が上がるはずです。

子供がどうしてもできないことだったり、助けを求めてきたりしたら、そこは手伝ってあげましょう。

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モンテッソーリ教育実践編

日々、子育てをしているとこんな悩みあるよね?というお悩みから、モンテッソーリ流はどうアプローチするのでしょうか?
実践例をいくつか紹介します。

Ⅰ.子供が駄々をこねて言うことを聞かない

1〜2歳になるとイヤイヤ期に入ります。
子供は産まれてからずっとお母さんと一緒にいるので、お母さんと同じ存在だと思っています。
ですが、寝返りをして、ハイハイをして自分で歩くようになると、自分がお母さんと別の生き物なのだと気付きます。

これが自我の芽生えです。

自我が芽生えた子供は、自立するためにイヤイヤ期に突入します。
わがままを言っているわけでも、親を困らせたいわけでもありません。

そんなイヤイヤ期の子供が、何を言っても言うことを聞かない時は、以下の6ステップで向き合ってみましょう。
①事前アナウンスで区切りを教える→②次の楽しみを伝える→③協力を求め、お願いする→④思いを受け止める→⑤善悪の線引きをはっきりさせる→⑥あとは、待つ

遊びたくて帰らない子を例にするとこんな感じです。

親「もうお家帰ろう?」→ 子「ヤダ」

親「あと1回やったら、帰ろうね?」
と、①事前アナウンスで区切りを教えます。
事前にアナウンスされることで、子供は心の準備ができます。

親「終わったから帰ろう?」→子「ヤダ」

親「お家に帰ったら、一緒にお風呂で遊ぼうよ!」
と、②次の楽しみを伝えます

→子「ヤダ」

親「お願い、今日はもう帰ろう?」
と、怒るのではなく、③協力を求め、お願いします

→子「ヤダ」

親「まだ遊びたいんだよね、楽しいもんね」
と、④思いを受け止めます
オウム返しで良いので、子供の想いに共感してあげましょう。

親「でも、もう帰る時間だから帰ろうね?」
と、⑤善悪の線引きをはっきりさせます
でもダメなことはダメと教えます。
この線引きはブレることなく親が示すのが大事です。

⑥あとは、待つ
あとは、時間が許す限り待ちます。
子供を観察して、少し落ち着いたかなーというタイミングで、また声かけをします。

そしてどうしてもダメなら、子供に一言断りを入れて、抱っこして帰りましょう。
ごめんね、と断りを入れるのが大事ですよ。

イヤイヤ期の娘を持つ身としては、この関わり方で子供が言うことを聞くとは到底思えません(笑)

ですが、目的は、帰ることではなく子供が自立することですから、1人の人間として尊重して接する大原則に基づくと、このような接し方になるということですね。

本当にとにかく親の忍耐!な教育方針です。
私も親として成長できそうなので実践したいです。

Ⅱ.1人でできることをやらずに、甘える

うちの娘(3歳)が今まさにこれです。
全部1人でできるのに、お母さんに「やって」と甘えます。
特にごはん、全然1人で食べてくれません…

こんなときは、どうすればよいか?

人に頼る力も必要、受け入れてあげましょう

受け入れてあげて良いみたいです。
これによって、子供は誰かに頼って良いんだと安心感を覚えます。
多少大きくなってから甘えてきても、「5歳なんだからもう自分でできるでしょ!」と突き放さずに受け入れてあげましょう。

あまりにも甘えがひどいようでしたら、「じゃあ今日は手伝うね」と声かけをしたり、
「こっちの靴は手伝うから、そっちは○○ちゃんやってみて?」と、一部を手伝ってあげたりするのも良いでしょう。

ポイント

甘えると甘やかしは違う

「甘える」は信頼する人に要求をさらけ出すこと。
→手伝ってあげましょう。
「甘やかし」は親が先回りして子供が自分でできることを代行することや、お菓子を買ってと泣きわめいて抑えられなくて買ってしまうこと。
→子供の自立を阻害してしまいます。

Ⅲ.集中してご飯を食べてくれない、ご飯中に席を立つ

今まさに、我が家の悩みです。
ご飯より遊びで全然食べずに、挙句の果てに食べさせてと甘えてくるのです。
こんな時、どうしたら良いのでしょうか?

まず、環境を整える
ご飯を食べる時は、椅子に座らせるのがおすすめです。
足が自由だと、動きたくなってしまいます。
足がぴったり地面につけるような椅子に座らせてあげましょう。
そして、すぐに椅子が動いてしまうようなら、なるべく動かない重い椅子に変えるなど、環境を整えましょう。

そして、座って食べようねというルールは一貫して声かけをしてください。
遊んでる子供を追いかけていって、食べさせてあげることは、してはいけません。

子供が何をしたいのかを観察して、ご飯の後の遊びの時間で、似たような遊びをやらせてあげましょう。

Ⅳ.約束を守れない

これも、今まさに我が家の悩みです。
子供(特に0〜3歳)が約束を守れない理由は、子供はいま(現在)を生きているからです。
なので過去に「今日はお菓子は買わないよ」と約束しても、いざお菓子コーナーを目の前にすると、買ってとぐずるのです。
約束を守るための関わり方
①事前に約束する→②直前で再確認する→③ぐずっても約束を一貫する→④守れたら行動を認めて上げる→⑤大人が約束を守るところを見せる

お店でお菓子を買ってとぐずる子を例に対応を見ていきましょう。

①「今日はお菓子は買わないよ?」と子供と事前に約束します。
お店に着いたら直前で②「今日はお菓子は買わないって約束したよね、大丈夫?」と直前(いま)で再確認します。
それでも子供がぐずったら、③「今日は買わないって約束したから、買わないよ」と約束を一貫します。
約束を守れたら、④「約束守ってくれてありがとう」とか、「欲しかったのに我慢できたね」と、行動を認めてあげます。
この時に、「良い子ね」「えらいね」と言ったかけ声をしてはいけません。良い子、えらいと言った言葉には親が子供をコントロールする意図があります。褒めるときは、子供の行動や努力を褒めてあげてください。
そして⑤大人が約束を守る。
子供に遊ぼうと言われて、「ご飯食べたらね」と約束をして、その後忘れてしまったり、すっぽかしてしまうことはありませんか?
大人からすると大したことではないですが、子供は約束を破られたとショックを受けます。
そして約束を守る必要性もわからなくなってしまいます。
まずは大人が、約束は必ず守るようにしましょう。


つい、全部我が家の悩みになってしまいました(笑)
長くなってしまうので全ては紹介しませんが、本書では他にも色々なシーンのお悩み解決方法が紹介されています。

本書ではこんな悩みも

嫌なことがあると叩いたり噛んだりする
歯磨きを嫌がってやろうとしない
1人で着替えられない
遊んだものを片付けない
集中力が続かない
友達にものを貸してあげられない
素直に謝ることができない
人見知りで困っている
言葉遣いが乱暴で気になる
自ら行動しない、声をかけても動かない
何度注意しても治らない

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④「育ちを助ける」子育てとは?

Ⅰ.子育てに必要な「余白」

忍耐して子供の成長を見守り、サポートするためには、大人の心の余裕が欠かせません。
仕事が忙しい、共働きで子供との時間が作れないというご家庭も多いと思います。
でも、ほんの数分だけでも子供とゆっくり過ごす時間を作ることは子供の成長にとってとても良いことです。

そんな中で、日々の仕事で寝不足だったり、ストレスが多い状態で心に余裕がないと、子供につい怒鳴ってしまったり、思うような育児ができず悩んだり、自己嫌悪になってしまったりします。

ですので、まずは大人が、自分の心を大切にしましょう。
これが余白です。
好きな音楽を聴く、自然を散歩する、瞑想をする、ヨガをするなど、合間の時間に少しでも自分が好きなことをする余白を作ってみましょう。

Ⅱ.「いま」を生きよう

子供が6歳を過ぎてしまってももう遅いなんてことはありません。
いまが子供が1番若い日です。いまからでも、見守る子育てを実践すれば、子供ときっと今より良い関係が築けると思います。

子供と遊んでいる時、やらなきゃいけないことがあるとつい未来のことを考えて、遊びながら上の空になっていることはないですか?
毎日忙しいので当然ですが、もしそれが今考えなくても良いことなら、子供と「いま」を生きてみてください。
道端に咲いてる花を見つけたり、飛行機雲を見つけたり、子供は過去や未来のことを考えずに「いまこの瞬間」生きています。
数分でも良いので、子供と一緒に「いま」を共有してみると、新たな気づきがあるかもしれません。

Ⅲ.子供を全力で信じる

子供を無条件で信じてあげてください
親として心配する気持ちはわかりますが、心配の声かけをするのではなく、どんな時も子供を無条件で信じて、「あなたなら大丈夫」と勇気づけてあげましょう。
信じてもらえるというのは、強い自信になります。
できなかったことを減点方式で評価するのではなく、少しでもできた(やろうとした)ことを加点方式で褒めてあげてください。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?
ごめんなさい、長くなってしまいました。
5分じゃ読めないかもしれないですね(笑)

この本、よかったです。
モンテッソーリ教育関連の本は今まで3冊ほど読みましたが、教具(モンテッソーリ教育でつかうおもちゃのようなもの)の紹介が多くて、家庭での実践には少しハードルが高かったです。
でもこの本は気軽に家庭で始められることを中心に詳しく解説してくれていて、個人的には今まで読んだモンテッソーリ教育の本の中で1番ためになりました!
あと、挿し絵がとても可愛くて好きです。

この本の著者

〈著者略歴〉 モンテッソーリ教師あきえ  幼稚園教諭、保育士、小学校教諭。  モンテッソーリ教師(国際モンテッソーリ協会ディプロマ)。  一児の母。