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完読される文章の書き方とは?文章力向上のポイントを解説


ブログにおける良い文章とは何でしょうか?

他にはないオリジナルの情報を扱うこと?
読者の悩みを解決できること?
思わず笑ってしまうようなユーモアがあること?

もちろんどれも大切ですが、良い文章とは

完読される文章です。

どんなに有益な文章でも、どんなに面白い文章でも、最後まで読んでもらえなければ意味がありません。

インターネットは本と違って、読者がお金を払っているわけではありませんので、つまらない、読みにくいと思ったら、すぐに戻るボタンを押して他の記事に行ってしまいます。

ブログを含めインターネット上の文章は、完読される文章こそが良い文章といえます。

そこで今日の参考文献は、

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニン

です。

ブログ収入月100万円以上を5年以上継続している、専業ブロガーヒトデさんのYouTubeチャンネルで、ブログの文章力を上げるおすすめ本として本書が紹介されていたので、読んでみました。
【ブロガーにおすすめの本12冊!】あなたのブログがレベルアップする本を教えます【初心者は初めの4冊だけ読め!】 - YouTube

ブログに限らず、お仕事などで何かしらの文章を書く方にも参考になる内容だと思います。
すぐに実践できるようにまとめましたので、みなさまのお役に立てれば幸いです。

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニン

良い文章とは何か

完読される文章を良い文章と定義します。

完読されるための文章の書き方が本書の内容です。


必ず守るべき文章の基本構成

文章は「事実」「ロジック(根拠)」「言葉遣い」の3つのレイヤーから成り立ちます。

この3つのレイヤーは、取り返しのつかない積み上げ式になっています。

どれだけ上手に組み立てた文章でも、事実誤認があれば0点です。
どれだけ読みやすい文章でも、ロジック(根拠)がデタラメな文章に説得力はありません。

必ず3つのレイヤーを意識して文章を作ってください。


構造シートを使ってロジックを組み立てる

最もできていない人が多く、最も重要なのがロジックです。
これがクリアできれば70点くらいの文書にはなります。

残りの30点を取る方法は後ほど解説しますが、70点から100点に近づけるのはとても大変なので、まずはしっかり70点を取っていきましょう。

ロジックを組み立てると言っても、難しく考えることはありません。
構造シートを使うことで、頭を使わずとも機械的に整理して文章を書けるようになります。

主眼と骨子を決める

主眼とは、この文章で何を伝えたいのかというテーマのことです。
これはそのまま記事タイトルになります。

骨子とは、文章つくるパーツのことです。
要素」「順番」「軽重」から成り、簡単に言うと、何を話すかどれから話すかどのくらい話すか、のことです。

構造シートの書き方

めんどうですが、紙を用意して手書きしてください。
A4用紙を縦に使うのが良いと思います。

①テーマ欄に主眼を書く
紙の上部に横線を引いてテーマ欄を作ります。
テーマ欄に記事の主眼を書きます。
主眼は②の要素をよく見定めて決めてください。
 
②要素を並べる
この記事で何を伝えるか(要素)を箇条書きで列挙していきます。
ここで書くのは概要で構いません。

③順番を決める
どの話題から切り出していくかを吟味し、要素の左側に番号を書きます。

④軽重を決める
アピールしたい優先度に応じて、要素の右側にA〜Cを書きます。

上の画像は私が本記事を書くために実際に作った構造シートです。

慣れれば頭の中で構造シートを作れるようになるそうですが、30記事くらいは紙にしっかり書いて練習すべしとのことです。
私も勉強中なので、必ず構造シートを作って記事を書くようにします。

要素(何を話すか)を決めるポイント

初心者は自信のなさや不安から、あれもこれも多くの情報を書いてしまいがちです。
情報量は多い方が読者の悩みを解決できる確率は上がりますが、多すぎる情報の中から必要な部分を探すのは逆に読者のストレスになり、そもそも最後まで読んでもらえない、といったことになります。

主眼を決めて、それに沿った要素を取捨選択してください。
テーマから離れた補足情報は勇気を持って省きましょう。

どれから話すか(順番)を決めるポイント

基本的にサビ頭で、結論を先に書きます。
引き伸ばして最後に結論を書く手法もありますが、最後まで読者を逃さないライティング技術をもつ人のみ使うことができる高等テクニックです。
初心者のうちは基本どおり結論から書くようにしましょう。

構造シートに肉付けする

構造シートができたら決めた順番どおりに要素を並べ替え、軽重A〜Cにしたがって文章に肉付けしていきます。

長文記事は構造シートを分ける

2000字を超えるような長文記事を書くときは、ひとつの構造シートでは整理ができない場合もあるでしょう。

そんなときは構造シートを何枚か作って記事全体の構造を整理します。
まず各章の見出しを構造シートにし、次にそれぞれの見出しごとの構造シートを作る要領です。

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とにかく明快にする

ここから先は「言葉遣い」のレイヤーです。
70点の文章を100点まで磨いていきます。

まず、文章はタイトにソリッドに、身も蓋もないくらいで丁度良いと心得ましょう。

ソリッドな文章を書くための具体的な方法を解説します。

余計な単語を削る

×

オバチャーンという アイドルグループは、平均年齢63.5歳の大阪のアイドルグループそして オバチャーンの新曲は、とても陽気でハイテンションなスカナンバーに仕上がっている。しかも関西のスカバンドTHE MICETEETHが演奏を務めている。

オバチャーンは平均年齢63.5歳の大阪のアイドルグループ。新曲は陽気なスカナンバーに仕上がっており、関西のスカバンドTHE MICETEETHが演奏を務めている。

省略のポイント

・「という」を削る
・接続詞を削る
・修飾語を削る
・代名詞を削る
・重複を削る

「という」がなくても通じるなら、省略します。

文が繋がっていて意味が通じるなら、接続詞も省略しましょう。

「とても」「すごく」といった修飾語はくどい印象を受けます。ここぞというときにだけ使います。

「オバチャーン」と「アイドルグループ」が重複しています。「彼女ら」といった代名詞に置き換えても良いですが、なくても意味が通じるなら省略します。

エクスキューズ(言い訳)を削る

「あくまで個人的な意見ですが、」
「もしかしたら不快に感じる人もいるかも知れませんが」

このような言い訳ことばが多いと文章が冗長になり、読みにくいです。
インターネット上で自分の意見を断定することを恐れて逃げ道を作りたくなる気持ちは分かりますが、逃げ腰で書いているのが伝わり、読者が離れてしまいます。

言い訳ことばは勇気を出して削りましょう。

濁し言葉を削ってキャッチーに

「など」「といった」「ほか」「ら」

これら、羅列したもの以外にも何かが存在するときに使う言葉を、「濁し言葉」と呼びます。

「明日、AとBとCとDが出演する」と、全てを羅列すれば事実を確実につたえられますが、文章が長くなりすぎてしまいます。

「明日、AやBなどが出演する」と、濁し言葉を使えば、事実をつたえる誠実さを残しつつ文を短くできますが、なんだか輪郭がモヤモヤした印象を受けます。

「明日、AとBが出演する」と言い切ると、文がよりキャッチーになります。

このように、物事をほんとうに誠実かつ正確につたえようとすると、必ず歯切れの悪い表現になります。
濁し言葉を削ってもウソにならないなら、思いきって削ってみるのも手です。

誠実さとキャッチーさは相反すると覚えておきましょう。


伝聞表現に注意

「〜とのこと」「〜だそうだ」
これらの伝聞表現は情報がほんとうに正しいのか信憑性に欠ける表現です。
伝聞したことを自分が言ったかのように断定することに気が引ける気持ちはわかりますが、新聞もニュースも、元を正せばすべて伝聞で入手した情報です。
伝聞したことを断定するのは厚かましいことだと認識した上で、それでも断定する心意気を持ちましょう。

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文法チェック

文法と聞くと小学校の国語を思い出しますね。
意外とできていないこともありましたので、基本からおさらいしていきます。

主語と述語を意識して書く

×

彼女「旅行に行くからお土産を買ってくるね」と言ったので、楽しみにしています。

彼女「旅行に行くからお土産を買ってくるね」と言われたので、楽しみにしています。

これは、主語と述語が間違っているパターンです。
言ったのは彼女ですが、楽しみにしているのは、文には書かれていない「私」です。
受動態をつかって主語を「私」に統一した方が分かりやすいです。

係り受けを整理する

「豪華なお皿が広いテーブルの上に並んでいる」

この文はどういう構造になっているかを紐解いていきます。

・主語と述語
主語→「お皿」
述語→「並んでいる」

・修飾語と被修飾語
どんな「お皿」→「豪華な」
どこに「並んでいる」→「上に」
なんの「上に」→「テーブルの」
どんな「テーブル」→「広い」

このようなひとつの文にはいくつもの係り受けがあります。
こんなの分かってるよ、と思われるかもしれませんが、文が長くなると間違いがちです。

読んでみて何だかわかりにくいなと思ったら、一度係り受けをバラしてシンプルにします。
そして、係り受けを意識しながら書き直すと良いです。

属性を問う主語は「こと」で受ける

×

この作品の大きな特徴は、ゾンビをモンスターとしてではなく、日常に存在する厄介ごととして扱っている

この作品の大きな特徴は、ゾンビをモンスターとしてではなく、日常に存在する厄介ごととして扱っていることだ

主語と述語が噛み合っていないパターンです。
悪い例の主語と述語だけ取り出してみると、「特徴は扱っている」となり噛み合いません。

主語に「特徴」や「ポイント」といった属性を問う言葉が来たら、述語に「こと」や「点」をつけて名詞で受ける必要があります。

受動と能動に注意する。

×

吉永祐之介「ブレイクブレイド」の最新14巻が、本日4月11日に発売した

吉永祐之介「ブレイクブレイド」の最新14巻が、本日4月11日に発売された

単行本のような無生物が自ら発売するという行為をするわけがありません。
主語は本ですから、受動態を使って「発売された」とするのが正しいです。

おまとめ熟語に注意

×

彼はギターもベースもドラムも弾けるマルチプレイヤーです。

彼はギターもベースも弾けるし、ドラムもたたけるマルチプレイヤーです。

彼はギターもベースもドラムもたしなむマルチプレイヤーです。

ドラムは弾くものではないので分けて書きます。
まとめたいのであれば、まとめても間違いにならない言葉を選びましょう。

並列・列挙

・「と」は最初に置く

7日間の会期のうち、1日目2日目4日目7日目に出席する予定です。

7日間の会期のうち、1日目2日目4日目7日目に出席する予定です。

複数のものを列挙するとき、「と」は最初に置き、3つ目以降は「、」で並べます。

・並列の「たり」は省略しない
×

彼はバイトをしたり受験勉強をして毎日を過ごしていた。

彼はバイトをしたり受験勉強をしたりして毎日を過ごしていた。

並列の「たり」はセットで使いましょう。

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何度も読み返して磨く

ここからは、何度も読み返して100点に近づけていきます。

些細な修正でも最初から読み返す

たった1文字でも、修正したあとは必ず最初から読み返します。
全体のバランスが崩れていたり、文節レベルで重複していたりすることに気づけるからです。

重複チェック

推敲は重複チェックからはじめます。
重複をチェックすることで単語のダブり文節のダブり、事実誤認ロジックの甘さ言葉選びの甘さなどを広い範囲でエラーをあぶり出せるからです。

重複は2つまではセーフ、3つはアウトです。

具体的に例を見ていきましょう。

・単語レベルの重複
×

おばさん三女会社社長は有名人です。

私のおばさんの三女が勤めている会社の社長は有名人です。

・文節レベルの重複
×

朝起きたらまずストレッチをして、すると体が軽くなって、あれってもしかしてこういうことだったのかと気づいて

朝起きたらまずストレッチを、すると体が軽くなって、あれってもしかしてこういうことだったのかと気づいたんです

文節レベルの重複は距離が離れているため気づきにくいですが、しっかりチェックしましょう。
重複は幼稚な印象を与えてしまいます。

脳・目・耳で読み返す

・脳
事実誤認がないか、ロジックは適切か、誤字脱字はないかをチェックします。
・目
黙読したときに読みやすいかをチェックします。

文字数制限がないのであれば、多めに改行を入れて見やすくしましょう。

漢字が多いと黒々しくて読みにくいので、適度にひらがなを折り混ぜます。
逆にひらがなばかりだと白っぽくなりすぎて読みにくいので、その中間くらい、グレーの文章を目指しましょう。

他にも視覚的に分かりにくいところはないかをチェックします。
×

秦基博、ゆず、いきものがかりらがさいたまスーパーアリーナにやってくる。

ゆず、いきものがかり秦基博らがさいたまスーパーアリーナにやってくる。

悪い例ではひらがなが並んでいて視覚的に読みにくいです。
順番を入れ替えたり工夫して解決しましょう。

・耳
音読した時のサウンド、韻律はどうか。
聞きにくいところはないか、いわゆる語呂をチェックします。
できるなら実際に音読してみましょう。
×

おちまさとととんねるずとテリー伊藤が参加した。

とんねるずテリー伊藤おちまさとが参加した。

悪い例はとととが続いていて不自然です。
順番を並び替えたり、他のことばに言い換えたりして直しましょう。

ひとつの文で欲張らない

一文にたくさんの言葉を入れ込むのはカッコ良く見えますが、一文一義で区切る方が圧倒的に読みやすいです。
無理に文をつなげずに、小分けにして接続詞を使いましょう。

漢字を使わないシーン

【例】
〜したとき、〜したところ、〜すること

漢字で「〜した時」、「〜した所」、「〜する事」と書けますが、実質的には「時間」、「場所」、「事柄」という意味での使われ方はしていません。

このような本来の意味から離れた使われ方をしている漢字を形式名詞といい、漢字ではなくひらがなで書いた方が良いでしょう。

係り受けの距離を近づける

×

一気に後半、彼らの代表曲が次々に披露され、会場のファンの熱気が上昇した

後半、彼らの代表曲が次々に披露され、会場のファンの熱気が一気に上昇した

主語と述語、修飾語と被修飾語は基本的に距離を近づけるようにしましょう。
上の例では、「一気に」何なのかがなかなか現れないため、読者にストレスを与える文になっています。

こそあど言葉はなるべく使わない

「これ」「それ」「あれ」「どれ」といったこそあど言葉は最小限にしましょう。
指示語が何を指すのか読者が判断しなければならないため、ストレスになります。

「こと」「もの」を減らす

×

自分のことを理解することで、成長することができるようになる。

自分を理解すれば、成長できるようになる。

「こと」を付けた名詞化は便利ですが、重複しやすく、くどくなりがちです。

約物の使いすぎは下品

約物とは文字や数字以外の記号のこと。
「!」や「?」マーク、かっこ「【」などで単語を強調すると見やすくなるのは確かですが、約物に頼るのは力量のなさの表れ、使いすぎると下品な印象を与えます。
約物を使わなくても響く文章を考えましょう。


さいごに

さいごに、ルールは絶対ではありません。
意図があれば、あえてルールと違うことに挑戦するのもよいと思います。

まとめ

だいじなことが多すぎて、とても長いまとめ記事になってしまいました。
これでもほんの一部ですので、もっと知りたい思っていただけた方はぜひ本書を読んでみてください。

ブログの文章力を上げるために読んだのですが、仕事で構造シートから文章を作るようにしてみたら、上司2人から資料のわかりやすさを褒められました。
今までそんなことはなかったので、効果にビックリしています。

ブログのほうでも、そろそろ成果が欲しいなーと思う今日この頃です。



今日の参考文献