私たちは日常生活でさまざまな評価や批判に直面します。仕事で上司から怒られた、友達から嫌われた、パートナーに嫌われた、私たちは他者の評価によってジェットコースターのように感情が上下します。
しかし、鋼のように揺るがない自己肯定感を持つ方法が存在します。それが本書が教えてくれる内容です。この本は、評価や批判に左右されず、常に自分を愛し、揺るぎない自信を持って生きるための方法が詰まった一冊です。今回は、この本から得られる重要なポイントを紹介します。
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自己肯定感とは何か?
自己肯定感とは、自分を無条件で受け入れ愛する状態です。
この本では、赤ちゃんに親や祖父母が持つような無条件の愛情を自分にも向けることが自己肯定感の鍵とされています。
そして、鋼の自己肯定感を育てることは誰にでも可能で、一度高めると決して下がりません。
自己肯定感に必要な成長マインドセット
自己肯定感を高めるためには、特定のマインドセットを育むことが非常に重要です。
固定マインドセットと成長マインドセット
◯固定マインドセット
固定マインドセットとは、自己肯定感を低下させる可能性のある考え方です。
固定マインドセットの人々は、以下の特徴を持っています。
- 人の性格や能力は固定され変わらないと信じる。
- 自分が元々持っている能力を証明することが人生の目的だと考える。
固定マインドセットを持つ人は、自分の能力に疑念を抱きやすく、失敗を避けようとします。
これが、自己肯定感を低下させ、挫折に対する恐れを増幅させる要因となります。
◯成長マインドセット
一方で、成長マインドセットは、自己肯定感を高めるために有益な考え方です。
成長マインドセットの人々は、以下の特徴を持っています:
- 人の性格や能力はいつでもいくらでも変えられると信じる。
- 自分の能力を証明することに意味を感じない。
- 自分の能力をさらに伸ばすことが生きる目的だと考える。
成長マインドセットを持つ人は、失敗を恐れず、むしろ失敗を学びの機会と捉えます。
彼らは新しいことに挑戦し、自分の成長に積極的に取り組みます。
自己肯定感を高めるためのワーク
言葉のワーク
この章では、自己肯定感を高めるための強力なツールである「言葉のワーク」を解説します。
言葉には私たちの思考や感情に大きな影響を与える力があり、それを活用することでポジティブな変化をもたらすことができます。
◯アファメーションの力
アファメーションは、ポジティブな言葉や文句を使って自分に対する肯定的なメッセージを繰り返し唱えることです。
アファメーションは以下の点で効果的です
- 思考の変容:アファメーションはネガティブな思考をポジティブな方向に導きます。自分が成功することを信じるようになり、自己肯定感を高めます。
- 自己受容:アファメーションは自分自身を無条件に受け入れる手助けをします。自分に対する愛情と受容を育み、条件付けられた自己価値観を克服します。
◯条件を手放す
自己肯定感を高めるためには、自分に対する条件を手放すことが重要です。これは外見、学歴、仕事、収入、人気、パートナーの有無、家族、才能、性格、習慣、過去の体験、今起きていることなど、さまざまな条件に関連します。
具体的には、これらの条件を手放すためのアファメーションを使用します。例えば、収入に関する条件を手放すために以下のようなアファメーションを考えます:
- 「私は豊かです。」
- 「私は毎日少しずつ、豊かになっていきます。」
- 「私は毎日少しずつ、豊かになることを学んでいます。」
- 「私は毎日少しずつ、豊かになることの大切さを学んでいます。」
これらのアファメーションを定期的に唱えることで、収入に関する過度な条件づけから解放され、内面からの自己肯定感を高めることができます。
「言葉のワーク」は、自己肯定感を高め、ポジティブな人生への道を切り拓くための強力な手段です。日常的に肯定的な言葉を自分に対して使い、条件を手放すことで、より健康で幸福な生活を築く一歩を踏み出しましょう。
思考のワーク
この章では、自己肯定感を高めるための重要な要素である「思考のワーク」に焦点を当てます。
思考は感情や行動に直接影響を与えるため、ポジティブな思考パターンを養うことが自己肯定感の向上に欠かせません。
◯感情の選択
思考と感情は緊密に結びついており、どちらも選ぶことができる要素です。
許せない人物や状況に対しても、幸せな感情を選び取ることができます。
そして、ネガティブな感情は健康に悪影響を及ぼすことが科学的に証明されています。
- 健康への影響:許せない感情は心機能、コレステロール値、睡眠の質、血圧、免疫力などに悪影響を及ぼし、鬱のリスクを高めることが示されています。
- 赦すことの意味:他人を赦すことは、その人のためではなく自分自身のために行うべき行為です。許しを与えることで、心の負担が軽減し、自己肯定感が向上します。
◯思考のワークのステップ
思考のワークを実践するためのステップは次のようになります:
1. 許せないひとを書き出す:自分が許せない人物をリストアップします。
2. アファメーションの唱え:1人ずつ思い浮かべながら「私は○○さんを赦します」というアファメーションを繰り返します。
3. 理解と共感:許せない人がいる場合、その人が何らかの理由で傷ついている可能性を考えます。
4. 幸福を願う:さらに1人ずつ思い浮かべながら「私は○○さんの幸せを願います」と唱えます。
思考のワークを実践することで、揺るぎない自己肯定感を築き、ポジティブな人生への道を進むことができます。
行動のワーク
行動のワークは、恐れを克服し、自己肯定感を高めるための重要なステップです。
以下は行動のワークを実践するための具体的な手順です:
◯ビジョンの明確化
行動を促進するためには、ビジョンが必要です。
ビジョンは、大義名分を伴う大きな目標を指します。
次のステップでビジョンを明確化します:
1. 大義名分を明らかにする:なぜそのビジョンを実現したいのかを考え、その大義名分を具体的に記述します。
この大義名分は、行動のモチベーションを高める重要な要素です。
2. ビジョンを見える化する:ビジョンをイメージし、できるだけ具体的に描写します。
どのような状況になりたいのか、どんな成果を求めるのかを視覚化します。
3. 加点法のみで自分を励ます:自己評価を高めるために、自分の成功や進捗に焦点を当て、それを肯定的に評価します。
小さな成功体験も大切にしましょう。
4. 一つ一つのゴールを小さくする:ビジョンを達成するための具体的なゴールを設定しますが、これらのゴールを小さく分割します。
小さなステップを踏むことで、行動がしやすくなります。
◯本当にやりたいことを見つけるワーク
自己肯定感を高めるために、本当に自分がやりたいことを見つけるワークを行います。
以下はその手順です:
1. 3つのカテゴリーを書き出す:「したくてしていること」「したくないのにしていること」「したいけれどしていないこと」の3つのカテゴリーを思いつく限り書き出します。
これらは、あなたの内面に対する誠実な洞察を提供します。
2. 3日分の観察:各カテゴリーについて、それを3日間観察します。
何が続けたくなるか、何がストレスを引き起こすか、どの行動に心のブロックがあるかを注意深く観察します。
3. アクションプランの作成:3日間の観察をもとに、続けるべき行動、やめるべき行動、心のブロックを取り除く方法を明確にしましょう。
アファメーションやポジティブな言葉を使って、行動を促進します。
◯ライフスタイルの調整
生活習慣やライフスタイルの調整も、行動力と自己肯定感を向上させるのに役立ちます。
以下はその一部です:
1. 適度なエクササイズ:体を動かす習慣を持ちましょう。
適度な運動は心身の健康をサポートし、ポジティブな気分を促進します。
2. 自然と触れ合う:自然に触れる時間を持つことでストレスが軽減され、リラックスできます。散歩やアウトドア活動を楽しんでみましょう。
3. 昼寝をする:昼寝はリフレッシュに役立ち、クリエイティブな思考を刺激します。必要に応じて昼寝を取り入れましょう。
4. 自己発信:自分の考えや趣味を堂々と発信しましょう。
SNSなどで情報を発信することで、自己表現の機会を増やすことができます。
5. 家族とコミュニケーション:家族とのコミュニケーションを大切にしましょう。
対等な対話を通じて、サポートと愛情を分かち合いましょう。
これらの実践手順を通じて、恐れを克服し、自己肯定感を高めながら、目標に向かって行動する習慣を築きましょう。
自分自身の成長と幸福に向けて積極的に進んでいくことができます。
自己肯定感が低い人の地獄の世界
自己肯定感、自己有用感、自己効力感。
これらの概念は似ていますが、意味合いがそれぞれ異なります。
特に、自己肯定感が低いまま、自己有用感や自己効力感を高めようとすると、どのような結果が生まれるのでしょうか?
この章では、その地獄のような結末を探ります。
自己肯定感が低いまま、他人に対する自己有用感や自己効力感を高めようとすると、次のような困難に直面することがあります。
本当はやりたくないことも引き受けてしまう
自己肯定感が低いと、他人の期待や評価に過度に敏感になり、本当はやりたくないことまで引き受けてしまうことがあります。
これは、自分を肯定せず、他人からの受け入れを求める行動の結果です。
他人にも自己犠牲を求める
自己肯定感が低い人は、自分を過度に犠牲にし、他人からの承認を得ようとします。
これが続くと、自分の健康や幸福が犠牲にされ、精神的な負担が増えることがあります。
結果的に、他人にも自己犠牲を求めることになります。
お世話した人が幸せになると悔しい
自己肯定感が低いままで他人を支えることがあると、その人が成功や幸福になることが、むしろ嫉妬や不安を引き起こすことがあります。
自分の中に感じる不満や未達成感が、他人の成功を妬む感情に変わることがあるのです。
心の中を感謝で埋めようとする
自己肯定感が低い場合、自分を愛せないため、他人からの感謝や評価が必要です。
しかし、他人から感謝されないと、不安や苛立ちが増すことがあります。
感謝を求める行動が、疲弊と不安を招くことも。
常に自分は疲弊している
他人の期待に応えるために疲れ切り、自分自身を無視し、犠牲にし続けることで、精神的、身体的な疲労が積み重なります。
この状態では、健康や幸福感を保つのは難しいでしょう。
お世話した人が巣立っていくと…
自己肯定感が低いまま、他人に尽くすことが生活の一部となると、その人々が巣立って自立し始めると、自分の中には空虚感が広がることがあります。
他人を支えることが唯一の幸福源だと思っているためです。
「自己肯定感が高い」と「自己中」の違い
「自己肯定感が高い」と「自己中」の二つの心の在り方の違いについてです。
心が愛に満ちているかどうか
人の心には、基本的に愛と恐れの感情しか存在しないと言われています。
自己肯定感が高い人と自己中な人の違いは、ここにあります。
◯自己肯定感が高い人
自己肯定感が高い人は、自分を無条件に受け入れ、愛している人です。
彼らは他人にも同じ愛情を抱くことができるため、他人を受け入れることができます。
彼らは他人の違いを尊重し、対等な関係を築くことができます。
◯自己中な人
自己中な人は、自分を愛することに条件をつける傾向があります。
外見や社会的地位などの条件に縛られ、自己愛が不安定です。
そのため、他人が自分より優れたものを持っていると嫉妬し、怒りや敵意を抱くことがあります。これらの感情は恐れから派生しています。
自分の関心が自分自身に集中しており、他人の意見や感情に対して無関心であることがあります。彼らは自分の意見に賛同する人を認め、批判的な意見を排除しようとします。
まとめ
自己肯定感は、自分を無条件で愛し、受け入れることから始まります。
この本では、シンプルな方法を通じて自己肯定感を高めるアプローチを提案しています。
自分が本当にやりたいことを見つけ、ポジティブな言葉と思考で自己肯定感を高め、行動に移すことが成功への道です。
揺るぎない自己肯定感を手に入れ、自分の人生を豊かにしましょう。