89歳の現役精神科医、中村恒子さん。
開業医ではなく70年間勤務医を続けるおばあちゃんの元には、毎日たくさんの、悩みを抱える人たちが相談に来ます。
仕事がしんどい。
職場に嫌な人がいる。
旦那や姑とうまくいかない、嫌がらせを受けている。
今も昔も、人は何かしらの悩みを抱えて生きています。
70年間精神科医を勤めてきた中村さんは、他の誰よりも多く、人の悩み相談を受けてきた人といっても過言ではないでしょう。
今日はそんなおばあちゃんの知恵袋から、人生をうまいことやるために大切なことを紹介します。
今日の参考文献は「心に折り合いをつけて うまいことやる習慣」です。
89歳の現役精神科医が教える人生をうまいことやる習慣【パート1】
この本を読むとわかること
- ぼちぼちうまいこと生きる心の持ち方がわかる
- あれこれと悩まない考え方がわかる
- 人生でほんとうに大切なものがわかる
なんのために働くのか
お金のためでいい
働く目的は基本的にはみんな生きるため、要はお金のためです。
お金のために働くで結構。
著者が若い頃は戦争で、働かなければ生きていけない時代でした。
今は豊かになって食べ物に困る人はほとんどいないし、もし働けなくなったときも国が助けてくれるから死ぬことはない。
「自分と家族が生きるのに必要なお金を稼ぐために働く」で十分立派です。
やりがいがないとか、目標が見つからないと悩んでいる方も多いですが、お金のために働くでいいのではないでしょうか？
やりがいや目標なんてのは、余裕ができたときに考えればいいです。
仕事が好きじゃなくていい
仕事が好きで楽しいならそれに越したことはないけれど、別に好きじゃなくてもいいです。
好きでもないし嫌いでもない、くらいがちょうどいいのです。
著者は70年間精神科医として働き、ときにはしんどい時期もありましたが、大きな目標があったわけではなく、それほど楽しいと思ったこともないそうです。
生きるために、たんたんと働くことが習慣になれば一番いいと思います。
80歳になって勝ちも負けもない
同僚が先に昇進した、後輩に出世の先を越された、と挫折して相談に来る人もいます。
70歳80歳になって、誰が偉いも、勝ちも負けもないです。
仕事をがんばるのはいいことですが、大切なものは見失わないようにしてください。
毎日遅くまで働いて、出世のための飲み会や接待にも付き合って、たくさん稼ぐのは結構ですが、
家であなたの帰りを待つ家族を忘れてはいけません。
あなたの人生でほんとうに大切なものに目を向けて見ましょう。
あなたが80歳になったときを想像してみてください。
80歳になったあなたにとって大切なのは、会社での地位ですか？お金ですか？
もし地位やお金ではなく、家族や子供との絆が大切だと思うなら、今この瞬間から、大切な人との繋がりを大切にしてみてください。
しんどくなったら逃げていい
会社なんて所詮、他人が金儲けのために作った箱にすぎません。
しんどくなったら逃げていいです。
でも、逃げる時はなるべく迷惑をかけないように、立つ鳥跡を濁さずで去りましょう。
できれば逃げる前に、逃げる先も用意しておいたほうが良いです。
だから心身がボロボロになる前に、しんどいと思ったら逃げる準備はしておきましょう。
次回はパート2「心の平静をたもつ」ための心の在り方をご紹介します。
【参考文献】
本書では関西弁の語り口調で書かれていて、優しいおばあちゃんに、人生について大切なことを教えてもらっているような感覚になれます。
