近所の公園で撮影したアメリカミズアブです。
別名「便所バチ」と呼ばれるアメリカミズアブですが、実は人類の食糧不足解決の可能性を秘めたすごいやつでした。
何がすごいの?
アメリカミズアブは家畜の餌となる飼料や、肥料などに活用されています。
その理由は、環境にクリーンな生態にあります。
幼虫「フェニックスワーム」がすごい
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アメリカミズアブの幼虫は「フェニックスワーム」と呼ばれます。
直訳すると「不死鳥の虫」です。
たいそうな名前ですが、名前に負けないすごい力を持っています。
フェニックスワームのすごいところ
アメリカミズアブの幼虫(フェニックスワーム)は産まれてからすぐに生ゴミを食べ始めます。
自分の体重の倍以上の量を毎日とにかく食べ続けます。
毎日生ゴミを食べて大きくなったフェニックスワームは良質なタンパク質と、カルシウムが豊富なため、家畜のエサとしてとても優秀です。
生ゴミを食べて育つので汚いイメージがありますが、生ゴミに含まれるバクテリアは体内ですべて分解・死滅されるので、衛生面でも安全です。
イエバエと違って、感染症を媒介することもありません。
そして成虫の死骸やフンも、カリウムやリン酸が豊富で優秀な肥料へと生まれ変わります。
このように、アメリカミズアブは産まれてから死ぬまで、さらには死んだ後も無駄なく活用されている、まさにフェニックスワームという名前をつけるにふさわしいすごい虫なのです。
人類の食糧不足の現実は?
我々日本人の多くは幸いにも毎日美味しいご飯を食べられていますが、世界全体で見ると既に9人に1人が飢餓に苦しんでいるそうです。
日本も少子高齢化が進み、この先どうなるかは誰にもわかりません。
今後の人口の増加予測
2017年に国連が発表した「世界人口予測2017年改定版」によると、毎年約8300万人の人口増により、現在76億人の世界人口は、2030年までに86億人、2050年に98億人、そして2100年には112億人に達すると予測されている。
人が増えるということは、それだけ食糧が要るということになります。
世界的に見ると、すでに足りていないのが現実のようです。
タンパク質危機がやってくる?
今後の人口増加予測から、2025〜2030年頃には世界でタンパク質の供給が追いつかなくなるタンパク質危機に陥ると予測されています。
そこで、FAO(国際連合食糧農業機関)は、タンパク質が豊富な昆虫を食べましょうという内容の報告書「Edible insects:Future prospects for food and feed security」を発表しました。
数十年後は、昆虫を食べるのは常識になっているかもしれないですね😨🪳
フェニックスワームを食べるための自動繁殖機がある?
海外では、アメリカミズアブを自動で繁殖させるための機械が発売されているようです。
FARM 432 — L I V I N
繁殖の仕組みの動画もあり、とても面白いです。
産まれた幼虫から繁殖用に数体を繁殖機に入れて、残りは食べるんですね。
産卵を終えた成虫は、罠を仕掛けてすぐに殺してしまうようです。
https://gigazine.net/news/20150109-farm-432/
いかがでしたでしょうか。
公園でさりげなく撮影した1匹のハエが、まさか人類の食糧問題を解決しうるパワーを持っていたとは、驚きました。
食料問題に直面した時に困らないように、今のうちに昆虫食に慣れておきたい方は一口いかがでしょうか?